高齢者の方が賃貸物件を借りたいと思っても、お部屋を貸してもらえないケースが増えているといいます。
いったいそれはなぜなのでしょうか？
その疑問に答えるべく、この記事では入居を制限されるケースのご紹介と、賃貸借契約をスムーズにするための対策についてご紹介したいと思います。
高齢者の入居制限について
高齢者が賃貸物件の契約をするには、ハードルがあると言われています。
実際に高齢者には入居制限がされている場合があります。
これは年齢の問題が大きく、70歳以上の方であれば保証会社の審査が通過しにくい傾向にあることが大きく影響しています。
2016年に国土交通省が発表したデータによれば、大家さんの60%が高齢者の入居について否定的であるという結果が出ていました。
しかし実のところ、高齢者の単身世帯の33.5%は賃貸物件に住んでいます。
これは、のちの相続問題を考えて不動産を手放すケースや、子どもが独り立ちしたために広い住居が不要となった結果のようです。
高齢者が賃貸借契約時の審査に通過しにくい理由とは
先ほどもご紹介したとおり、70歳以上の方の場合、保証会社の審査に通過しにくいと言われています。
その理由は、認知症を発症して家賃を滞納するケースをはじめ、高齢者ならではのさまざまなトラブルが懸念されるためです。
また健康面のリスクが高いことや、収入面でも年金以外の収入が得られない点などが重なることも理由です。
ほかにも、あまり考えたいことではありませんが、孤独死や認知症による生活上のトラブルも考えられます。
さまざまなリスクが重なった結果、火災など大きな事故につながりかねないため、スムーズな審査通過が難しくなります。
高齢者がスムーズに賃貸借契約するための対策
では、高齢者の一人暮らしでも賃貸借契約がしやすくなるための対策にはどのようなことがあるのでしょうか。
まずは高齢者向け住宅を探し、申し込むことが近道です。
近頃はこのような専用住宅が増えており、老人ホームよりも気軽でリーズナブルに入居できるために人気があります。
また自治体が支援する高齢者向けの「家賃等責務保証制度」を利用する手段もあります。
さらに健康面や経済面で問題がないことを証明できれば、より良い対策になるでしょう。
たとえば近くに住む家族のサポートがあることや、貯蓄が十分にあることがわかれば、賃貸借契約のハードルは下がると考えられます。
まとめ
高齢者の賃貸借契約について、そのハードルや対策をご紹介しました。
高齢化社会が進むにつれ、制度の充実が図られていますが、すべてが完璧なわけではありません。
そして重要なのは、ご本人の「一人暮らし」への強い意志です。
その強い意志を持って、ご家族にはもちろん今ある制度にも頼りつつ、より良い暮らしを手に入れましょう。
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